謎の囲碁棋士『Master』の正体がついに明かされる!

2016年の3月に世界ランキング2位の囲碁棋士・李世ドルを打ち負かした人工知能『AlphaGo』。

このAIが囲碁界に与えた衝撃は、文字通りとんでもなかった。

何が「文字通り」なのかはわからないが、とにかくとんでもなかった。

 

対局前、李世ドル本人は

「コンピュータソフトってまだアマチュア四、五段レベルっしょ? 今度の対局、置石いくつでやるの? え、互先? いいの? ふつうに勝っちゃうよ? 視聴率とか大丈夫?w」

つって余裕で構えてて、無論自分が大勝すると思ってた。(※上記台詞は筆者による創作)

 

『ヒカルの碁』で言うならヒカルと戦う前の洪 秀英(ホン・スヨン)的な。

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「指導後ナラ打ッテヤルカラ」

 

f:id:Hifumix:20170105170615p:plain(誰もがAlphaGoをなめ腐っていた)

 

まあ、無理もない。

プロ棋士たちやその関係者たちはコンピュータソフトが人間に勝てるようになるには少なくともあと十年はかかるだろうとか言ってたし。僕もあと五年は人のほうが強いって居丈高にうそぶいてたし。

 

でも、それが誰も予想しなかった結末を迎えてしまった。

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(※李世ドル本人はここまで泣いてません)

 

当時このニュースを聞いた囲碁好きのおっさん連中は

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 The 呆☆然。

 

まあ、当たり前だよね。

まさかあの李世ドルが負けるとは思えなかったし。

 

 

李世ドルについて

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経歴

李 世(イ・セドル、이세돌、1983年3月2日 - )は、韓国囲碁棋士[1]全羅南道新安郡の新安諸島飛禽島出身、権甲龍八段門下、韓国棋院所属、九段。兄は棋士の李相勲。国際棋戦で李昌鎬に次ぐ優勝数回を記録し、2000年代から2010年代前半における世界最強の棋士と目されている。

――Wikipediaより転載

 2000年、17歳でバッカス天元杯優勝(初タイトル)。同年32連勝を記録。

2002年、2003年富士通杯世界選手権で連続優勝。

2006年、国内棋戦四冠達成。

2007年〜2008年にかけてはトヨタ&デンソー杯、テレビ囲碁アジア選手権、三星火災杯、LG杯の世界戦四冠達成。

2008年中国甲級リーグで「全勝10万元、一度でも敗れれば一銭もなし」という契約のもと見事8戦全勝を果たす

さらに翌年第10戦で負けるまで19連勝する。

 

棋風

棋譜見てみると本人の容姿から受ける印象とはかけ離れたゴリッゴリのストロングスタイル超好戦的。

定石平気で外してくるし、多少の不利はものともせず恐ろしくエグい手打ってくる。もちろんそんな手は仕掛ける側もリスクがあるはずなんだけどヤヴァいところにガンガン踏み込んであっという間に「はい、中押し勝ち〜♪」みたいな。

気付いたときにはもう脇腹えぐられてる、的なね。

ホントこの人、人間なの?!って言われるくらい強い。

神の一手にもっとも近い男。それが李世ドル。

・・・・・・のはずだった。

 

 

その囲碁界のスーパースターがAlphaGoとの対局でコテンパンに負かされた。

言い訳の余地がないほど圧倒的な力の差を見せつけられた。

 

昔ならコンピュータは手数の多い序盤が苦手だったのにAlphaGoはむしろ反対。序盤が鬼のように強い。ぐいぐいプロ棋士が形勢をリードされる。スタートダッシュでもう大差がつく。そして追いつけない。

 

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AlphaGo「指導後ナラ打ッテヤルカラ」 

 

ってね。完全に立場が逆転。

こんな感じでプロ棋士が人工知能に碁を教えてもらう時代が唐突に到来しちゃったわけ。

黒船来航かよ。

 

 

謎の囲碁棋士『Master』

で、ようやく標題の件に入るわけだけどここんとこMasterってルーキーがネット碁界で猛威を奮ってるらしい。なんでも60戦無敗で「新しい天才棋士が現れた」とか言われてるんだと。

それも日本のトップ棋士・井山裕太相手に中押し勝ち、世界ランク3位の韓国棋士・朴廷桓九段、現在世界最強の中国棋士柯潔九段をも打ち破ったって。

www.oricon.co.jp

 

うん。謎の囲碁棋士の正体が気になるよね。

 

で、ついこの間

「実はAlphaGoの改良版でした!」

って開発者のDemis HassabisがTwitterでつぶやいたらしい。

 

それ聞いて僕はこう思った。

 

 

だろうね!!!! 

 

 

んなアホみたいに強いトップ棋士たち相手にぽんぽん勝てるのなんてAlphaGo先生しかいないわ! アホか!

あれか?

ふざけてんのか? アン?

そんなナメた態度とられちゃこっちだって黙ってらんないからさ。

碁石じゃらじゃら鳴らして開発者ハサビスに近付く僕。

ちょっと事務所まで来い!つって。

連れ出したところが碁会所で。もちろん対局でボコボコにしてやろうするわけです。

「AIなしじゃ何もできんだろ?」

「I don't understand what you're saying.」

「さあ、先番やるからさっさと打てや」

「Well ... OK, I'll kill you.

 

Bang!!!

 

立ち込める硝煙の匂い。手に付いた血を見て僕は叫ぶ。

「な、な、なんじゃこりゃあああああああああッ?!?!?!」

~fin~

 

 

・・・・・・・・・。

 ごめんなさい。ふざけてるのは僕の方でした。

 

「非公式戦でのテストは完結した。年内にはより持ち時間が長い公式戦を予定している」(ハサビスCEO)

 

ってなわけで今年2017年にもプロ棋士とAIとのビッグマッチがあるみたい。

 

楽シミイイイイエエエエェェェーーーイ!!!

 

おわり。